RHYTHM*
東京ガスのCMと「穏やかな感動」
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朝、寝ぼけ眼の不意をつかれて、ラストでうっかり泣いてしまった。思春期ものはだめだなあ。
誰にでも、と言ってしまうと語弊があるけれど、多くの視聴者が共通に持っている価値観を刺激しながら、それが陳腐になっていない素敵なCM。当然だけれど、15秒では表現できない、長尺であるべき一本。ドラマとしては出来すぎているし、男子高校生にしては字がきれい過ぎねーかとかいろいろあるけど、視聴者の心を動かしているのは間違いない。表現の巧拙ではなく、トピックの捉え方とアウトプットのストーリーで勝負あり、なのだ。
自分がその場にいると気付かない、日常の些細な出来事を客観的に、丹念に描くと、穏やかな感動が起こる事は少なくない。弁当を作る、手渡す、食べる、弁当箱を食卓に置く、洗う、また作る。何気ない、どこにでもあるストーリーは、だからこそ、多くの人に届く。例えば「九死に一生!」みたいな奇跡のストーリーもそれはそれで感動なのかもしれないけれど、心が動く場所が違うように思う。穏やかな感動というのは得てして「そういえばそうだったな」の近くにある。
まあ、これを東京ガスがやる意味、っていうのは考えないとちゃんと考えないといけないけどな。
どうでも良い話だけど、ぼくの生まれ育った神奈川県川崎市では、小学校が給食、中学校が弁当だった。よって3年間、ぼくも同じようなコミュニケーションを母親としていたと思う。といっても、当時は海苔を型抜きしてキャラクターにするなどという文化もなかったし、仮にあったとしたって我が母親にそんな洒落心があるわけでもないので、ぱかっと開けるとトンカツどーん、焼き肉どーん、みたいな弁当だったけど。そして、それはそれで幸せだったけど。