RHYTHM*
プレゼンのときにぼくが気を使っていること
この記事は、tadafusahonda.com/blog で2009年4月から2013年3月まで公開していたブログ「RHYTHM*」から移したものです。元の URL は www.tadafusahonda.com/blog/2011/08/01/プレゼンのときにぼくが気を使っていること/ でした。リンクの先や埋め込み、当時の画像は、いまは表示されないことがあります。
っていうSubjectのメールを昨年度の大学院生向けに出していて、で、それを改めて読んだら最近全然意識できてなかったことがたくさん書いてあることに気づいたので自分への意識付けのために再掲、というか展開。
TimestampがSat, Jan 29, 2011 at 7:24 PMになってるけど、「決戦(サッカー)」ってなんだろ。はてさて。
-----------------------------------------
みなさま
本多です。
こんばんは。あともう少しで決戦(サッカー)ですね。
相変わらず働いております。
先日の最終講義の中で、プレゼンに関するTipsをお伝えする、
みたいなことを口走った記憶があるので、休憩がてらお伝えします。
何かの参考になれば幸いです。
思いついた順で、完全に順不同かつMECEでもなんでもないですが、
ご容赦ください。
■資料編
---------------------------------------
・リズムが大事
次の「話す編」でも出てきますが、リズムはとても大切だと思っています。
読んでいて眠くならないためにも、意識的にスピーディに読んでいただくページと
時間をかけて読んでいただくページを分けて作るようにしています。
例えば、文字ぎっしりのページが3ページ続いたりすると集中力が持ちません。
みなさんも書籍を読んでいて、内容は難しいけれどテンポよく読めるものが
たまにあると思います。それがなぜなのかを考えてみるとリズムのある資料が
作れるんじゃないかと思います。
・項目立てと「地図」
30分40分とプレゼンをすることになると、必然的に資料の枚数が増えてきます。
日常生活で人の話をそれくらいの時間聞くことなどほぼ皆無であり、
ほとんどの人が聞いている最中に、多かれ少なかれ頭の中に「?」が浮かびます。
内容の詳細が良く分からない、程度なら良いのですが、一番の問題は、
全体を俯瞰して考えた場合に、「今どの辺りにいるのか良く分からない」ということだと
考えています。
プレゼンはストーリーであり、旅行みたいなものだと思っていまして、
常に「全体の旅程はこうです、目的地はここです、今ここにいます」というのを
何分かに1回示すようにしています。そうすることで聞き手が迷いません。
ページの右上に常に地図(比喩です)を表示させ続ける、というのも良くやります。
・色
多色使いはしないというのは鉄則で、画像は別として原則は3色までだと思います。
プリントアウトしたときに黒は少し強い感じがするので、文字は濃い目のグレーが
いいと思います(ほとんどの人が黒なので、差別化の意味でも)
大事なことは赤にしましょう。というか、赤だけ読んでいくと意味が通じる、くらいが
ちょうどいいと思っています。
あと、マスタとかをあまり意識せず使われる方がいらっしゃるかと思いますが、
自由になる場合はそこにも意味を持たせた方がいいと考えています。
コーポレートカラーを使うなり、自分の好きな色を使うなり(あまりコロコロ変えずに)、
デザインと同じで、そこに意味性がないといけません。
・ワンシート、ワンメッセージ
言うまでもないですね。基本です。
1行/5秒くらいで言えないのであれば、それはワンメッセージではありません。
・言いたいことを3つあげる
3つでなくてもいいと思うのですが、マッキンゼーがそういっているらしいので、
とりあえず3つにしてみました。理想は1つなのでしょうが、さすがに1つであることは
あまりなく(強いて言えば「うちを選んでください」ですし 笑)、
論理を展開させられる最小単位だと思うので、3つでよいと思います。
・大事なことは繰り返す
で、上とつながっているのですが、この「3つ」は2回使うことにしています。
冒頭、Agendaを説明し終わったくらいのタイミングで1回、
予算など実務面を説明し終わった最終盤で1回の2回です。
このプレゼンはこの3つについて話しています、ということを冒頭にマインドセットすることで、
聞き手側にも、これから話されることはこの3つのいずれかにひもづいているんだ、と
意識させることが出来ます。また、長いプレゼンが終わった後に、
冒頭に放したことを再度話すことで脳内が整理されますし、
何しろ人間は「記憶したことを思い出すことが出来る、出来た」ことに
喜びを見出す生き物です。わずか30分前とはいえ、
「ああ、そういえばこういうこといってたな」という感情を持たせてあげることで
ポジティブにプレゼンを終わることができます。
・エグゼクティブサマリとメモの余裕
サマリシートを1枚で作っておくといいのは間違いがありません。
クライアントは一人で決めたり合議だったりいろいろですが、
複数の提案者からの資料が机の上にドカっとつまれて、ため息をついています。
そして内容をあまり覚えていません 笑
そんなときに、美しくかつ理路整然とまとめられたシートがあるのと
ないのとではだいぶ印象が違います。よく分からない、そして分厚い
資料を再度見直す元気を、だいたいの担当者は持っていません。
それと、これは理想論なのですが、「メモ」を主体的にさせることができれば
それはとても意味があります。例えば、
メディア選定は( )を基本的戦略とする。
クリエイティブは( )との考え方に基づき展開する。
効果測定については( )を徹底する
みたいにして、そこに書き込んでいただく形の資料を作っておき、
実際のプレゼンの場で書き込んでいただけるようだと、それは強いです。
いかに簡単なことであっても、主体的に取り組んだことの方が
人間は印象に残す確率が高いです。
■話す編
---------------------------------------
・緊張しないために
「掌に人を書いて飲む」でも良いと思うのですが、個人的にいつも考えているのは、
- 泣いても笑っても噛みまくっても30分後にはプレゼンは終わる。
と、考えるようになってから必要以上に緊張することはなくなりました。
時間の非対称性から考えても、永遠に続くプレゼンは存在しません。なんとかなります。
・謝辞
これは口頭でお伝えしたとおりです。ポーズでもなんでもなく、ぼくはいつも
プレゼンを聞いていただけるなんて嬉しいな、と思っています。
それは伝えておいた方がいい、ということも何年かの経験で分かってきました。
・リズムが大事
内容もそうなのですが、どちらかというとリズムの方が大事だと思っています。
テンポです、いや、緩急です。野球のピッチャーと同じで、一本調子になると
打たれてしまう(寝られてしまう)ので、緩急を付けたプレゼンをしようと
いつも考えています。どんなにいい内容でも、同じようなテンポで話をすると、
結局何が言いたかったのが良く分からないプレゼンに陥りがちです。
・半分の時間で終える
時間を1時間もらっている場合、だいたい30分くらいで終えるといいと思っています。
内容をそのくらいに圧縮して話しても問題ないくらいまで純化させることが
前提になりますが、プレゼンが早く終わって悲しむ担当者はいないですし、
(たまーに資料の枚数で判断されるときがなくはないですが、そういうクライアントとは
あまりいいお仕事ができません)
可能な限りQ&Aのセッションの時間を増やした方が良いはずです。
・質疑応答と「参加してる感」
で、上に引き続いてQ&Aについてですが、理想的な状態は、
提案をひと通り聞いてもらってすごく良い感想をもらって、
本来であれば次の打ち合わせでするような細かい話をプレゼン当日に
はじめてしまうことです。コンペの場合はそう簡単にいきませんが、
そうではない提案の場合は、ご納得いただけたらその場でいろいろ
詰めてしまえると後々すごく楽になりますし、プレゼンの時間の価値が
数倍に膨れ上がります。これは担当者サイドにとっても同じことです。
それと、「参加してる感」ですが、上の方に書いた「主体性」に関連して、
聞き手側が複数いる場合には、必ず「あまり興味ない人」が登場します。
完全に興味がない人は置いておいて、「興味があって聞きたいことが
ありそうだけど、何らかの理由で聞くことが出来ない人」がいた場合は
その人に意識的に話を振ってあげることにしています。
なるべくたくさんの人を巻き込み、主体的にかかわってもらえるかで、
結果は大きく違ってきます。
・24時間後を考える
これも授業でお話した内容ですね。ぼくの基本的な指針は、
プレゼン24時間後に決裁者に電話をして、
(仮にケータイに連絡をすると仮定して)その方のケータイに
ぼくからの着信があったことを認識したとき、その方が
何を思い浮かべるか、と言うことを意識してすべてを組み立てています。