RHYTHM*
東京企画構想学舍 企画10人セミナー 第7回 吉田正樹氏 #kikaku10 #gakusha
この記事は、tadafusahonda.com/blog で2009年4月から2013年3月まで公開していたブログ「RHYTHM*」から移したものです。元の URL は www.tadafusahonda.com/blog/2010/11/29/東京企画構想学舍-企画10人セミナー-第7回-吉田正樹/ でした。リンクの先や埋め込み、当時の画像は、いまは表示されないことがあります。
先々週の木曜日、@4416 と一緒に銀座にアポに行ったその帰り、銀座線で「LGTVのCMってアレだよね」「アレですね」とか話しつつ、「おれ今日アレだから」と言い残し颯爽と青山一丁目で下車。学校まで歩いてみたら門が閉まってて、調べてみたら1週飛ばして開催だということをその場で知り、そのまま颯爽と会社に戻って粛々と働いた、ということは秘密ですが、第2回、第4回、第5回、第6回に続く第7回目。
毎回書いていますが、
で、どうやらまとめている人が増え始めたみたいなので、 #gakusha とか #kikaku10 とかを適宜参照してただけると良いかと。録音したのを文字起こししているわけではないので当然聞き間違えるし、特に参加者サイドとしては講師が喋ったことをそのまままとめても仕方なくて、その内容から、終了後の事物に対する解釈とアクションがどう変わったかの方が何億倍も大事なわけで、いろんな人がまとめることによってそういうのが共有できたら良いな、と思うわけです。
と、思っているわけです。
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会場入り口で新書を頂く。これ。
「まあ、これ読んでもらえばいいので今日は帰ってもらってもいいです」って言って笑ってた
(最初はとあるビデオからスタート。オフレコなのでオフレコ。)
26年間働いてきて、いろいろ考えたことについて話します。
インターネットとの関係性。「笑う犬」でBBSを用意しファンを作っていった。
何故CXを辞めたのか。現代TVの行き詰まり。
ジャーナリズムは残るが、新聞というフォーマットはなくなる。
TVが困ったちゃんになっている理由。
何故「怒る」なのか。
小山薫堂は幸せにするために企画をするが、全然違う。
「幸せに」ではいい企画は生まれない。嫉妬しろ、怒れ。
自分の中のエネルギーが解放される。
ADとしての優秀さとPとしての優秀さは違う。
「ひょうきん族」で「挑戦」は終わっている。
きっちりと作られていたドリフターズへのアンチテーゼ。
「夢で逢えたら」はシュールになっていった笑いに対して、分かりやすく、ベタに。
"center peripheral"。常に「周辺」を攻める。
「SMAP×SMAP」は実現までに3回企画がポシャっている。
当時は「料理の鉄人」が人気で、「そういう企画」でないと通らなかった。
企画の因数分解:番組コンセプト=a(x*y*z)
e.g. SMAP×SMAP:a=SMAP、xyz=料理、コント
e.g. 笑っていいとも:a=生タモリ、xyz=トーク、ゲーム
どういう構成要素が良いのか。
ミステリーでは「ショック」「サプライズ」「ツイスト」を盛り込む。
SMAP×SMAPはそれぞれ「え、料理するの?」「食べると美味しい!」「2階建てのセット」に相当
トーク番組でもあり、料理番組でもある。
企画書について
「実際どうなの? どうなるの?」と必ず聞かれる。
書いてしまわずに、事例は持っておくだけ。
聞かれた時に実例を提示し、イメージを強く持ってもらう。
e.g. がんばれ日本の中小企業
町工場がロケットパンチを作る。
250km/hのピッチングマシンを作ってもらい、アクリル板の向こうに女優を置く。
と、言う内容をプレゼンで口頭補足する。
企画を作る人から、企画を作る人を作る人、に。大きな仕事をするために。
25歳と27歳のディレクターによる「へぇ15」(後の「トリビアの泉」)。
能力はもちろんだが、「人」にかけてみる。
テレビの常識を覆す。
クイズ形式になりがちなところを、別のコミュニケーションに。
テクニックと「やりたい気持ち」。
いい企画は「前からそれあると思ってたんだよ」。
どうチャンスをつかんだら良いか。
"Chance favor the prepared mind"(パスツール)
良いと思ったものにアプローチをする瞬間(沖縄の中学生映画監督)。
電話をして、思ったことは伝える。伝えないものは伝わらない。
コントについて
「笑う犬」は日テレにCXが負けていた時代。原因は「電波少年Internatinonal」
「電波」を10%程度だと呼んでいたが20%超える。
負けはじめてから10年勝てない。
CXでは「電波」もどきの番組が出ては消え……。
「「電波」の裏でコントをやらせてくれ」と直訴。「笑う犬」誕生。
「レッドカーペット」に出した指示は2点。「知らない人を出せ」「面白そうにみんなが見ていることをはっきり(「満点大笑」とか)」。
「共有地」化
同じものを見て楽しむのが難しい時代。
「共感」よりももう少し広い。
パロディをやる元の番組がそもそもない。共有しているものがない。
ヒット復興のためにはそこを作らないとならない。
インターネットとの関係
コアなファンを作る。
「踊る大捜査線」も当初は今ほどの人気ではなかった。
BBSでドラマのディテールを語り合う現象が。そこから映画がミリオンヒット。
「人の時間をどう奪うか」
タイムシフト機能により、いつでも見られるものはありがたくない。
ニコニコ動画でもニコ生が人気。
「今日見たいもの」
WEBに編成はないが、モバイルにはあるかも。
「個人が編成する時代」は大ウソである。
不安に耐えかねるはず。
全部カスタムでオーダーしなければいけないマクドナルドでは疲れる。
企画を束ねるなら家庭を持つべき
人が家でテレビを観るとはどういうことかを想像する。
自分以外にチャネルを持つ。若者はチャネルが少ない。
特定の人としか共有を行っていないんじゃないか。
国民的なヒットを創るために必要。
「当たってるものと逆の方向に」。
(「CXを去った理由」はオフレコなのでオフレコ。)
*
Q「当たると思ってコケたもの」
海上保安庁24時(「今なら……」)。
人生は打率ではなく安打数。
ホームランを10本打て、と言われているとイメージする。
失敗してもチャンスが来続けるのポイントは「可愛げ」
良い顔と企画の筋。
人間も企画も夢を見せるもの。
Q「ネットコンテンツヒットの肝になるヒント」
勝負は見えた。「TVの勝ちだ」。
WEBはジャーナリズムとしては残る(e.g. ニコ生の小沢一郎)
本当のことを本当のように言うメディアとして成立。
パッケージのメディアはTVの方が強い。
セレクトショップの時代。
検索で引っ張り出せる出会いには限界がある。
選んでくれるネットコンテンツが欲しい。
***
論理と情熱のバランスが良い。良すぎる。そしておそらく「マーケティング」とかあまり考えないタイプの人だろうな、と感じた(当然それをできない、とかそういうことではない)。あと、毎日の企画一本一本を確実に当て、ヒットを量産しようとは思っていない。ホームランをいかに打つか、ただそれだけ。それに集中して、アウトプットを続ける。凡打上等、今日の凡打は明日のホームランのためにある、みたいな。
メディア論的な観点でTVやインターネットに触れることはほとんどなく、講義の主題を一言で言えば「ヒットコンテンツ」だった。Contents is King。メディアもビークルも何でも良いのだ。爆発的に、時に暴力的に皆に知れ渡る状態を作り出すのか。こういうスタイルもある。
あと、前々から思っていることがひとつあって、YouTubeの話。
YouTubeでトラフィックを集めているのはTVオリジンのコンテンツが多い。それもそのはず、それらには「セグメント」とかケチ臭いことを考えず、日本(世界でもいいけど)全国民を一人残らず笑わせよう、泣かせよう、感動させよう、心を動かそうと思って死ぬ気で制作してきたもののエネルギーが溢れ出ている。投資対効果で言えばターゲティングの精度を高めN数を限界まで減らし、興味関心が単一化されたNに対して最適なコンテンツを届けることが正解なんだろうけど、それを追い求めていくことがコンテンツの魅力を高めていくとは限らないと思っていて、無茶かもしれないけど、「日本(世界でもいいけど)全国民」を追い求め続けられる人っていうのは絶対に必要だし、それをしてきた人っていうのは強いな、と改めて感じた次第。
まだまだ、まだまだまだ「マス」には学ぶことが多いなあ。もっとテレビ観よう。
